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【四季報の見方】配当・配当金・1株純資産の解説

 

この記事ではKエリアの解説をしています。

 

K【配当】

【配当】では実際にどのタイミングでどのくらいの金額が配当されているか、そして今後はどのくらいの配当なのかを四季報が予想してくれています。

 

そもそも配当って何?

株式会社は基本的に株主のものであり、会社が出した利益も会社が持っている資産も全て株主のものです。

 

そこで「株式会社が出した利益の一部を株主に還元すること」=配当ということになります。

 

基本的には「1株あたり〇〇円で配当します!」という形で、持っている株数に応じて配当が配られます。

 

配当金の大きさ

配当金の大きさに関しては特別な規定はありません。

その時々の状況に合わせて増配(配当を増やす)したり、減配(配当を減らす)したりします。

 

発展途中の会社などでは、株主総会の決定によって「配当金は出さず、全て次期の運営に当てる」とする会社もあります。

 

バリュー投資で有名なウォーレン・バフェットも「配当金を出すよりも、内部留保に回し、事業資金として次期に使うべき」という考えをしています。

 

配当のタイミング

タイミングに関しても特に規定はなく、年2支払われる企業が多いです。つまり中間決算と本決算の次期です。

 

四季報でどのように見分けるかというと、【配当】に記載されている期日の間隔を見れば年に何回配当なのか確認できます。

 

1年間で決まった月ごとなら年1回配当。1年間で2つの決まった月ごとなら年2回配当。1年間で3ヶ月ごとになっていたら年4回配当となります。

 

 

配当をもらう方法

配当をもらう方法は4種類あります。

株数比例配分方式持っている株数に応じて、配当金がそれぞれの証券会社の口座に入金される
登録配当金受領口座方式保管振替機構で管理されている金融機関に、株数に応じて一括で振り込んでもらう
発行会社に指定口座に
振り込みしてもらう
配当金を指定した口座に振り込んでもらう
発行会社から直接もらう郵送されてきた配当金を郵便局で換金する

 

ここで配当をもらう際に知っておかなければならない「特別な日」というのがあります。

 

それは「権利確定日」「権利付き最終日」「権利落ち日」の3つです。

 

権利確定日・権利付き最終日・権利落ち日とは?

配当や株主優待を手に入れるためには「権利確定日に株主名簿に載っているかどうか」にかかっています。実は保有期間は一切関係ありません。

 

つまり、「権利確定日の日だけ株主名簿に載っていればいい」ということになります。

 

しかし、ここで気をつけていただきたいのが、「購入してから3営業日後に株主名簿に記載される」という点です。

 

それを加味して

  • 「この日に購入して持っていれば権利が得られる日」=利益付き最終日
  • 「権利がなくなっちゃたよ(逆に売っても大丈夫)」=権利落ち日

という名前が付けられています。

 

基本的に利益確定日は、配当月の月末になることが多いです。

 

例えば利益確定日が31日の場合、3営業日前の28日中に株を買い、その日は持ち続けます。

そして、次の日の権利落ち日に売却しても配当をもらえる権利はある状態になります。

 

 

上の図で分かるように、権利確定日に名簿に載っていればいいので、28日に買って、29日売るというのが最短の権利確定方法と言えます。

 

28日に買って、28日に売っても名簿には載るのですが、「載ったまま31日を過ぎる」ということにはならないので、権利はありません。気をつけましょう!

 

権利落ち日の下落に注意!

先ほど説明したように、権利付き最終日に株を買って、権利落ち日に売れば配当・優待をもらえるということは「それだけやればめっちゃ得じゃん!」と思うかもしれません。

 

しかし、そうは問屋が卸しません。

 

一般的な傾向として、権利付き最終日に向けて株価は上昇していき、権利落ち日に下落する傾向があります。

 

 

上の図は8186大塚家具のチャートと権利落ち日を照らし合わせた図になります。

このように、過去のチャートを確認して、権利落ち日付近での動きをしっかり確認する必要があります。

 

ノーリスクで配当・優待だけをもらう裏技がある!?

実はやり方によってはほぼノーリスクで配当・優待をもらう方法があるようです。

 

その方法は「買い注文と信用売り注文をする」という方法です。

 

聞いただけで「あぁ!」と思った人は信用売りを分かっている方だと思います。軽く説明しましょう。

 

買い注文は1株100円で買ったものを1株200円で売ると、100円の儲けになります。

それに対して、信用売りは1株100円で手に入れたものが1株50円で返済すると、差額の50円が儲けになります。逆に1株200円になると、差額の100円が損失となります。

 

ではここで、1株100円の銘柄があった時、1株を100円で買い注文し、1株を100円で信用売り注文したとしたら、どうなるでしょうか?

 

1株200円になった場合、買い注文は100円の儲け、売り注文は100円の損となり、収支は0円。

1株50円になった場合、買い注文は50円の損、売り注文は50円の儲けとなり、収支は0円。

 

実は、どんな株価になっても損も得もしないのです。

せいぜい売買手数料をとられるだけなのです。

 

この性質を利用して、権利付き最終日に買い注文と売り注文を同時に行い、手数料分の損失だけで配当・優待を手に入れることができるようです。

 

K 予想配当利回り

配当金がどれだけお得なのかを判断する方法として、配当利回りを計算する方法があります。

 

計算式は 1株あたりの配当金 ÷ 株価 = 配当利回り(%) で出すことができます。

 

 

例えば、株価1500円の会社が配当金30円(年1回)だとすると、30÷1500=2%となるので、この会社は年利2%の配当利回りとなります。

 

【配当】の予想配当利回りでは、【業績】の予想1株益 ÷ 株価 で算出した利回りを出しています。

 

一般的に配当利回りが年2%ほどで高配当と言われています。

 

K 1株純資産

1株あたりの純資産(BPS)を示しています。

計算式は「直近の決算報告の純資産」÷「発行済株式数」で算出しています。カッコなしの数字が直近のデータ、カッコ内の数字は前期のデータとなります。

 

 

この1株あたりの純資産はPBRにもつながる大切な指標なので、詳しいPBR・BPSの解説は以下の記事をご覧ください。

 

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