移動平均線とは?
移動平均線とは、一定期間(5日間、25日間、75日間、200日間など)の株価の終値の平均をだし、それを線でつないでいった線のことをいいます。
上図のような30日分の株価があった時に、5日移動平均線を出して見ましょう。
1〜4日までは5日分の平均が出せないので省略し、5日目の平均は1〜5日までの株価の平均を算出します。
(160+140+190+160+200)÷5 = 170
となるので、5日目の平均線の数値は170となります。
6日目の平均は1日ずつずれるので、2〜6日までの株価の平均を算出します。
以下30日目まで平均を出し続け、その平均値を線で結ぶと上図の緑色のような線になり、これを5日移動平均線と呼びます。
代表的な平均線をご紹介
ではここで使われている平均線の中でも代表的な平均線を紹介します。
代表的な移動平均線としては、5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線・200日移動平均線があります。
短期移動平均線・短中期移動平均線・中期移動平均線・長期移動平均線などとつけていますが、複数本あった時の相対的につく名前なので、あまり意味はありません^^;
(例えば3日移動平均線と5日移動平均線を比べたら3日が短期・5日が短中期になってしまうような感じです。)
あくまでも主に使われている期間をご紹介しましたが、基本的に期間の変更は自分で行うことができます。
しかし、主に使われている期間を把握しておくことで、「多くの参加者が見ているチャート画面」を意識できるようになるので、できれば独自期間ではなく、代表的な期間で見慣れておくべきでしょう。
ちなみに楽天証券・SBI証券・四季報オンラインの3つのチャートのデフォルトの設定期間は「5日・25日・75日」となっています。
移動平均線でトレンドをつかむ
移動平均線を使ってトレンドを読んでいくやり方は、多くの投資家が学んでいることであり、基本的な手法です。
2本の異なる期間の移動平均線を用いて、トレンドがどのようになっているのかを見ていきます。
ゴールデンクロス
上図のように、期日の長い平均線を短い平均線が下から上へ追い越すのをゴールデンクロスといいます。これは上昇局面なろうとしている、なっていることの表れです。
ここで大事なのはあくまでも上昇トレンドに入ったことの【目安】であることです。
実際に株を買う時には他のシグナル・指標と合わせて見極めましょう。
デッドクロス
こちらはゴールデンクロスの逆で、期間の長い平均線を短い平均線が上から下へ突き抜けのをデッドクロスといいます。
これは下降局面になろうとしている、なっていることの表れです。
傾きからトレンドを読む
移動平均線の傾きからトレンドを読むことも可能です。
上図のように、25日・75日・200日移動平均線が右肩上がりの状態で並んでいると「上昇トレンドになっている」と読むことができ、右肩下がりで並んでいると「下降トレンドになっている」と読むことができます。
面白いのが、ちゃんと転換点となるデッドクロスが出てきて、もみ合ってから下降トレンドに移行していことがわかります。
このように2本以上の移動平均線の傾きが同じ方向を向いていると、トレンドがはっきりとしてきます。
移動平均線の欠点
移動平均線は過去数日分の株価を元に算出をしているため、どうしても時間差というものが生じてしまいます。
上の図のように、落ち始めたタイミングと平均線が傾くタイミング・クロスのタイミングがずれていて、あくまでも後出しの状態になってしまいます。
より実践的な移動平均線にMACDというものがあるので、まだ知らない方は以下のリンクからご覧ください。