FXとは?
FXはForeign Exchangeの略で外国為替証拠金取引という正式名称があります。
ドルやユーロなどの外国通貨を交換・売買して、その差益を獲得することを目的とした金融商品です。
海外ではFXという名称は通用せず、Forex Tradingと表現します。
なのでよく「〇〇Forex」「Forex△△」といったFX会社名がついたりします。
通貨を交換するとは?
FXではドルやユーロといった海外通貨を交換することによって利益を得ていますが、根本的に「通貨を交換する」とはどういうことなのでしょうか?
例えばA国とB国があり、徒歩5分程度で国境を行き来することができるとします。
A国のアリエ、B国はビブラという通貨単位を採用しています。
ここであるリンゴに着目した時に、A国ではリンゴ1個1アリエで買うことができ、B国ではリンゴ1個100ビブラで買うことができます。
この時リンゴ1個を仲介して、1アリエ=100ビブラというレートが出来上がります。
レートが決定してしまえば、いちいちリンゴに変換しなくてもアリエとビブラの交換が可能になります。
つまり、為替レートに沿って2つの通貨の交換ができるようになります。
実際に日本(円)とアメリカ(ドル)の間では1ドル=100円程度で取引されています。
なので1万円札が100ドル札に交換することができます。
ここで大事な点として、物の値段というのは国によって、情勢によって変化していきますので、為替レートは常に変化しています。
※ただし固定相場制を採用している国は常にレートが一定です
為替レートが変化する仕組みについては以下のリンクをご覧ください。
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円安・円高になる為替の仕組み
通貨の売買で利益を得るとは?
ここでFXの一番大事な「売買差益を得る」という点について説明をしていきます。
9割以上のFXトレーダーがこの売買差益を目的にして日々しのぎを削っているわけです。
例えば1ドル=100円の時に1万円を100ドルに交換したとします。
時が流れて為替レートが変化し、1ドル=120円になった時に所持している100ドルを日本円にすると1万2000円になって戻ってきます。
つまり、通貨を交換することで2000円の利益を獲得したことになるのです。
これが売買差益です。
為替レートが変化することに合わせて通貨を売買することで利益を獲得していきます。
ここで気をつけないといけないのは逆に損をすることもあるということです。
さっきの100ドルが1ドル=80円の時に日本円にすると8000円になって戻ってくるので、−2000円の損になります。
FXの5つのメリット
ここでFXを使うことのメリットを5つご紹介します。
メリット①:少額の資金でも投資ができる
一般的に投資をしようと思うとそこそこの資金が必要になります。
例えば株式投資であれば最小単位株を買わないといけないので1株100円でも最小単位が1000株単位なら最低10万円を用意しないと投資することができません。
また不動産投資だとさらに投資するのに多額の資金とローンが必要になったりします。
しかし、FXではなんと4円からでも投資が可能です。
※SBI FXトレードでレバレッジ25倍、1ドル=100円で計算した場合
このようにFXは他の投資に比べて参加のハードルがとても低くなっています。
メリット②:レバレッジで投資効率を上げられる
FXでは自分で用意した資金を担保にして、大きな資金で取引をすることができます。これを「レバレッジ」と言います。
レバレッジは「てこの原理」とも言い、少ない資金・力・時間などで大きな効果・結果を作り出す仕組みでもあります。
レバレッジを分かりやすく解説
例えば、あなたが100万円を用意して100万円分の通貨を買うことで、利益50万円を生み出すトレーダーだとします。この場合レバレッジはかけていない状態です。
しかし、FXのレバレッジの仕組みを使って、100万円の資金を担保にして300万円分の通貨を買うことができるようになりました。
この時レバレッジが3倍になります。
すると300万円分の通貨から得られる利益は150万円になります。
最初に用意した資金は同じ100万円なのに、結果として50万円と150万円の利益の違いが出ました。
つまり、レバレッジをかけることで投資効率を上げることができました。
このようにFXでは口座開設さえできてしまえばほとんどの人がレバレッジを使って取引ができるようになり、投資効率を上げて資金を増やすことができるのです。

レバレッジとロスカットの関係について知りたい方は以下のリンクをご覧ください。
メリット③:基本24時間・どこからでも取引ができる
株式投資では証券取引所が開いている9時から15時の間しか取引をすることができません。
会社勤めをしている人の中には会社のトイレに篭って株売買をしているという人もいたりします。
FXでは世界各地で売買がなされているので原則24時間どこかしらで取引をすることができます。
例えば日本時間を基準に見てみると、朝5時にニュージーランドで取引が開始し、7時にオーストラリア、8時に日本、9時に香港、16時にイギリス、21時にアメリカが取引開始していきます。
つまり24時間どこかしらで取引が可能です。
しかも日本においては会社員が帰ってくる22時〜24時において、世界1,2位の取引量を誇るイギリスとアメリカにおいて一番活発に取引がされるので、帰ってきて取引開始といったことが可能です。
しかも最近ではスマホアプリの普及によってインターネットにアクセスできる場所であればどこでも取引が可能になっています。
メリット④:取引手数料が安い
トレードをしていく上で「手数料」というのは無視することができません。
例えば1ヶ月に30回の売買をしているとすると、1回につき300円なら月9000円、1回につき1000円なら月3万円もの手数料が取られることになるのです。
100万円を運用しようとすると、株式投資では少なくとも300円以上の手数料がかかりますし、通貨の交換をする外貨預金では1〜2万円の手数料が取られます。
一方でFXでは100万円分の運用で、30〜100円程度の手数料(本来は手数料ではなくスプレッドと言われています)で取引が可能です。
売買が頻繁になりやすいFXトレードにおいてはこの手数料の低さが魅力的です。
FXの手数料についてのまとめは以下のリンクをご覧ください。
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隠れた手数料?スプレッドの仕組み
メリット⑤:金利差で利息が手に入る
通貨体系を持ってる国では政策金利というものがあります。
その国の通貨を持っているだけで利息としてお金をもらうことができるのです。
銀行にお金を預けている方であれば、年に何回か「利息」という名目で何十円かお金を手に入れているはずです。
日本の政策金利は0.1%程度ととても低いので、100万円預けていても年間100円の利息がつくかつかないかくらいです。
しかし、他の国に目を向けると政策金利がとてもいい国も多くあります。
例えばニュージーランドでは2.5%程度の金利を設定しているので、その国の通貨100万円分を持っていれば年間2万5000円程度の金利がもらえるはずなのです。
ここでFXの大きな特徴である「海外通貨を買う」という点に注目すると、「その国の通貨を買った」ということは「その国の金利をもらう権利がある」ということでもあるのです。
そこでFXでは「2国間の金利差を365日で割って毎日利息として配当する仕組み」があり、それをスワップといいます。
つまりFXを介して、日本にいながら他国の金利で利息を獲得することができるようになるのです。